COLUMN / INTERVIEW コラム・取材記事
スポーツは最強のコンテンツ
スポーツとは、 人々に元気をあたえる‟チカラ”がある。 人々が地域で盛り上がる‟チカラ”がある。 人々を笑顔にする‟チカラ”がある。 たとえ、どんな状況におかれていても、どんな時代であっても、スポーツの持つ“チカラ”は変わりません。 このスポーツアクティベーションひろしまの連載コラムでは、スポーツに関わる様々な方に登場いただき、定期的にスポーツのもつ‟チカラ”や‟魅力”をあますところなく伝えていきます。
こんにちは!
スポーツアクティベーションひろしま代表の神田 康範(かんだやすのり)と申します。
スポーツのチカラで大好きな広島の地を活性化させることを目指して、日夜アスリートなみに汗を流して仕事をしています!まず、少しだけ、今までの僕のキャリアについてお話をさせてください。
幼いころから野球少年でした。水泳やラグビーなど色々なスポーツにも挑戦しました。
でも、将来、自分の職業としてかかわるとは夢にも思っていませんでした。ところが、大学卒業後にブリヂストンスポーツへ入社したことがきっかけで、まったく偶然海外転勤でアメリカに行き、ゴルフのマーケティングに携わり、仕事を通じてスポーツやスポーツビジネスの魅力につて、身を持って感じました。
帰国後はスポーツマネジメント会社を経て、サッカー元日本代表・本田圭佑の所属事務所「HONDA ESTILO」へ入社しました。 当時本田圭佑のマネージャーとしてロシア⇒イタリア⇒メキシコのキャリアでご一緒させていただき、のちにオーストリアのサッカークラブ「SVホルン」のCEOに就任しました。その後は、2019年までプロバスケットチーム・ライジングゼファーフクオカの代表取締役を務めていました。
自分でいうのもなんですが、まさに激動の数年間でした。
現在は、KPB Project株式会社の代表取締役社長として独立野球リーグの立ち上げに関わったり、権田修一などのアスリートのマネジメントをさせていただいたり、色々な形でスポーツに関わっております。
この積み上げてきたスポーツマネジメントやチーム経営の経験を活かし、スポーツアクティベーションひろしまに全力でコミットしています。
スポーツは多くの人々に元気を与えるのみならず、年齢や性別や国境や人種などの垣根を超えて、心の底からみんなが一緒になって楽しめる、この地球上で最強のコンテンツだと僕は考えています。
だからこそ、スポーツは世の中になくてはならない存在なのです。
広島県内の23市町をスポーツの力で笑顔に!!
みなさんに一つご質問です。
「広島」と「スポーツ」という言葉を並べてみて、思いつくことはあるでしょうか。
野球が好きな人であれば「広島東洋カープ」?
サッカーが好きな人であれば「サンフレッチェ広島」?
バスケットボールなら「広島ドラゴンフライズ」?
またまたバレーボールなら「JTサンダーズ広島」が浮かぶかもしれません。
これらに共通するのはなんでしょうか?
どれもトップスポーツチームなんです。そう、広島は県内に本拠地を置いて活躍するトップスポーツチームが多く存在し、スポーツに関する資源がとても豊富なのです。
加えて、多くのチームが「トップス広島」https://www.tops-h.net/というスポーツクラブネットワークに加盟することで、各団体が相互に連携して高め合える体制がつくられており、スポーツを通じた社会貢献活動に積極的に関わっています。実は、他の地域にはあまりない、とても先進的な取り組みなのです。トップス広島は、日本で初めて結成された異競技連携組織で20年の歴史を持っています。広島×スポーツはそういった意味でも関係が深いんです。
さらに、広島県は23の市町によって構成されており、山や海にも恵まれているため、幅広い競技に対応できる環境が整っています。地域によってはすでに馴染み深いスポーツや競技があり、地域の発展に大きな効果を発揮しています。
しかし、スポーツ文化に富んだ環境のなかでも問題はあります。
それは、多くのスポーツ資源がうまく活用されていないということです。広島県にある多様なスポーツ資源は、底知れぬポテンシャルを持っているので、スポーツの‟チカラ”をあますとろこなく行き渡らせるためには、この状況を打開しなければなりません。
そこで、僕たちは広島県にある23の市町が、それぞれのスポーツ資源を活かして、自分たちの住んでいる地域を、よりよくしてもらうためのお手伝いを全力でしていくことをミッションに掲げました。まず、重点的に力を注ぐ地域として、福山市、府中市、北広島町について取り組んでいきます。
これらの市町において、スポーツに携わっている関係者は、スポーツが地域の活性化につながると本気で信じ、取り組んでいるという熱量があります。またこれらの3市町にはそれぞれ素晴らしいスポーツ資源があります。
まず、福山市では『福山シティフットボールクラブ』(サッカー)https://fukuyama-city.com/ 、『福山バッツ』(3×3)https://fukuyamabats.com/などのチームが存在し、スポーツで盛り上げようという機運が高まっています。加えて、『エフピコアリーナ』という素晴らしい施設が誕生し、この施設を核としてスポーツを「する・みる・支える・語る」と様々な関わり方で広げていきたいと思っています。
次に、府中市はものづくりが有名な街です。
特に注目しているのは「ゼロハンカー」です。ゼロハンカーとは、自作したフレームに50ccのエンジンを積んだ小型の車のこと。府中市では、市民が一年かけて制作したゼロハンカーを走らせる大会を、毎年開催しています。地域の持ち味であるものづくりと、スポーツをかけ合わせた取り組みをしていきたいと考えています。
最後に、北広島町です。
「どんぐり財団」http://kh-donguri.or.jp/という財団がソフトテニスを用いた町おこしを行っています。既存の活動を拠点にして、地域の活性化に向けて取り組んでいきます。
これら、市町のサポートに加え、今後は海外との繋がりも作っていきたいと考えています。なかでも、特に注目しているのは東南アジアです。東南アジア諸国では、スポーツの発展に力を入れる国が増えてきているため、スポーツに関心のある地域と連携したいと考えています。
スポーツを通して、子どもたちがグローバルな視点を持つような取り組みを行っていきたいです。
スポーツの未来を見据えて
現在、新型コロナウイルスの感染拡大によって、スポーツ業界も大打撃を受けました。
多くの団体がやむをえず試合を諦め、観戦者はスタジアムでの応援ができなくなっています。
しかし、僕はこの状況を悲観的にみるだけでなく、スポーツの新しい楽しみ方や支援の方法を見出すチャンスだと捉えています。今は法律の問題で難しいものの、海外で行われているようなベッティングや投げ銭システムなどを、導入していくべきタイミングなのではないか?と思っています。
現在、スポーツアクティベーションひろしまでは、スポーツクラブネットワーク「トップス広島」と連携して、オンライン上でのコラボイベントを企画している最中です。
また、今後のスポーツビジネスを考えるとき、延長線上にはオリンピック・パラリンピックがあります。アフターオリンピック・パラリンピックへ先駆けて、野球少年として育った僕個人の夢は、
「子どもたちが気軽に野球ができる環境を用意したい」
ということ。
少子化と照らし合わせてみても考えられないほど、子どもの野球人口は減少の一途を辿っています。原因は、野球ができる運動場や公園が減っていることや放映が少なくなった事で、子どもたちが野球をしたり触れたりするきっかけが無いことがあげられるでしょう。
しかし、この話は野球に限ったことではありません。
だからこそ、学校や公園を開放し、自然とスポーツに触れる機会を作っていきたいと考えています。
子どもたちにスポーツを身近に感じてもらうこと、これが僕のミッションの1つです。
我々のミッションは、『もっと笑顔にひろしまを、スポーツの力で』。スポーツで笑顔を作れる取り組みは、何でもすぐにやります!