COLUMN / INTERVIEW コラム・取材記事
スポーツ選手の未来~セカンドキャリアの重要性~
皆様、初めまして。Next Connect株式会社 代表取締役社長の木村隆史と申します。
私は現在、プロサッカー選手である本田圭佑選手がアンバサダーとして支援する「Next Connect株式会社」を経営しながら、スポーツ選手のセカンドキャリアをサポートする事業を行っています。今回は、そんな私が、会社を立ち上げた経緯とこれから目指していきたいスポーツの未来、そして、私たちNext Connect株式会社が広島のためにできることについてお話していきたいと思います。
サッカーに打ち込んだ少年時代
今でこそ会社を経営する身になった私ですが、少年時代はサッカーが大好きな、いわゆる「サッカー少年」として育ちました。中学校入学から高校卒業までの6年間、一生懸命に練習に打ち込んだものです。
ところが大学生になってからは生活が変化し、なかなかスポーツをする機会が減ってしまいました。それから社会人になってからの数年間もスポーツにあまり関わりのない企業で働いていました。
スポーツから長い間離れてしまった私でしたが、2013年にある会社に転職したことでスポーツの、それもスポーツビジネスの世界へ足を踏み入れることとなります。きっかけとなった会社が、本田圭佑選手がオーナーを務めるHONDA ESTILO株式会社だったというわけです。
実は、本田圭佑選手のお兄さんである本田弘幸と私は、中学時代に一緒にサッカーをやっていた幼馴染で、彼が私を新たな形のスポーツの道に引き込んでくれました。
「選手たちが現役時代を謳歌するため」のサポート
そうしてHONDA ESTILO株式会社に入社した私は、スポーツマネジメントやサッカークラブの経営に携わり、財務や人事など組織作りの中核を担わせていただきました。この仕事に勤めたことが、私が現在のNext Connect株式会社を立ち上げる大きなきっかけとなったのです。
当時の、HONDA ESTILO株式会社では、「ソルティーロファミリアサッカースクール」というサッカー教室を運営しており、子どもたちに向けてサッカーを教えています。(現在の経営はSOLTILO株式会社)そこでは子供たちにプロのサッカーを教えるために、スポーツ選手のセカンドキャリアの支援も兼ねて、現役を引退したサッカー選手をコーチとして雇用しています。私は人事業務の一環として、コーチの採用面接を行うことになりました。
ところが、面接を行っていくなかで訪れる元選手たちの多くが、極端に自分に自信が無いことに気がつきます。人生の大半の時間をサッカーに捧げてきた彼らは「自分はスポーツしかやったことがない」と思い、社会経験の少なさにコンプレックスを抱えていたのです。
そんな彼らがコーチとして働き始めてから、ほんの数ヶ月で自信を取り戻していく姿を見て、私は彼らが自信を持って社会に出ていく手伝いをしたいと強く感じました。選手たちが、プロを目指してトレーニングに打ち込む日々は、並大抵の努力ではありません。
現在は、勉学に励み大学を出ていることが就職活動の際に重要視されますが、スポーツをずっとやり続けてきたからこその強みがあるはずです。しかし、あの面接を受けにきた彼らは自分の強みや能力を明確に言語化できていませんでした。彼らのアドバンテージとなる部分をもっとアピールできたら、そんな人材を必要としている多くの企業と繋げていけるのではないか。そんな思いを実現するべく、Next Connect株式会社を立ち上げたというわけです。