COLUMN / INTERVIEW コラム・取材記事
創部1年目で奮闘中! 公式戦初勝利をつかみ取れ
悔しさを噛み締めた夏の全国大会
―7月には全国高等学校女子硬式野球選手権大会に初出場されました。公式戦を戦ってみて、いかがでしたか?―
元廣:チームができてからたったの3ヵ月だったので、時間が足りなさすぎました。ほかのチームは2年生や3年生の選手がいるから、やっぱり強いです。
矢野:全く歯が立たず、本当に悔しかったです。3ヵ月では、チームメイトのこともまだ分かっていないような状態でした。ほかにも初出場のチームがありましたが、2年生が3人いたりして、1年間長くやってきている分の差は大きいと思いました。やっぱり夢は甲子園なので、そのためには勝たないといけない。日々努力をするしかないと感じました。
―野球が上手くなるために、努力しているのはどんなことですか?―
元廣:チームでの練習がオフだったり時間があるときには、自主練で素振りやシャドウピッチングをしています。寮生5人で一緒にすることが多いです。
矢野:私は、オフの日や練習が午前中に終わった日は、父とキャッチボールしたりします。硬式のバッティングセンターに連れて行ってもらうこともありますね。あと、筋肉や体力をつけるために、食トレにも励んでいます。1時限目の後、3時限目の後、5時限目の後におにぎりを食べるようにしています。
―憧れている選手はいますか?―
矢野:広島東洋カープの菊池涼介選手に憧れています。私はショートのポジションなので、守備の選手が好き。菊池選手は本当にすごいです。化け物だと思っています。
元廣:私は、今年の夏の全国大会で優勝した神戸弘陵高校のエースでピッチャーの島野愛友利選手を尊敬しています。球速、変化球、コントロール、全てがすごい。目標ですし、超えたいと思っている存在です。
笑顔と元気がテーマ。目指せ、公式戦初勝利!
―女子野球が注目を集めていることについてはどう感じていますか?―
矢野:女子はソフトボールの方が競技人口が多くて、野球はあまり馴染みがありません。なので、取り上げてもらえるのはうれしいです。テレビや新聞などで見て、興味を持ってくれる人が増えてほしいです。
元廣:ニュースで取り上げられることによって、女子野球を知らない人の目に止まるようになっていると思います。女子野球が広がって、プレーする人が増えてほしい。そうすればレベルも上がるし、どんどん盛んになると思います。
―高校卒業後の夢を教えてください―
矢野:明確には決まっていませんが、スポーツ関係の仕事に就きたいと思っています。スポーツ用品店の販売員になって、自分の言葉で、スポーツ用品をおすすめしたいです。
元廣:3年間でゆっくり考えて決めようと思っていますが、やっぱり将来の夢は、女子野球の日本代表選手になることです。国内だけではなく世界相手に戦ってみたいです。
―では最後に、11月13日(土)・14日(日)に三次市で行われる「第7回女子硬式野球部西日本大会」についての意気込みを教えてください―
矢野:まだ公式戦で一度も勝ったことがないので、とにかく勝ちたいです。
元廣:私も同じです。公式戦初勝利を目標に掲げてプレーしていきたいと思います。
矢野:そして、来年春には全国大会があります。最終的に日本一を獲ることが目標です。
元廣:3年生になるまでに叶えたいです。
「女子は練習熱心で、信念を持って野球に取り組んでいる選手ばかり」と、以前は男子部の副部長をしていた山口遥監督。女子は7回ゲームのため、粘り強さを早めに発揮し、先制点を獲ることが重要だと言う。まずは、西日本大会で粘り強く勝ち切るという経験をすることが目標。1勝をつかみ取るために成長を続ける。
【広島山陽学園山陽高等学校女子硬式野球部】
2021年より始動。「信・優・孝」を備えた人間となること、そして日本一に輝くことを目指し、日々練習に励んでいる。男子に負けない明るさと、見る者を惹きつけるひたむきなプレーが魅力。
本取材にご協力いただきました、広島山陽学園山陽高等学校女子硬式野球部の関係者の皆様、本当にありがとうございました。
(文・インタビュー 前岡/写真 前岡)