COLUMN / INTERVIEW コラム・取材記事
いよいよB1リーグが開幕!今年も広島にバスケットボールの季節がやってくる!
広島ドラゴンフライズにとって、大きな飛躍のチャンスが目の前に広がっている。昨シーズンは悔しい結果に終わったが、10月2日(土)に開幕する2021-22シーズンに向けて、強力な補強を行った。
2013年に発足したプロバスケットボールチームが、広島東洋カープやサンフレッチェ広島に並ぶ存在となるために“本気”でチームをつくっている。それが、先日発表されたクラブハウス建設を含めた動きからも伝わってくる。
新加入選手の目玉は川崎ブレイブサンダース、日本代表のキープレイヤーとして活躍したシューティングガード・辻直人だ。
32歳を迎えた辻は前身の東芝時代から長くプレーした古巣を離れ、広島入りを決断。日本のバスケットボールファンにとっては今オフ最大級のサプライズだった。
また、ドラゴンフライズの在籍が7シーズン目で、40歳の大ベテラン朝山正悟は、辻と同様に日本代表や日本一の経験を持つ実力者で、コート内外でチームを引っ張っているキーマンだ。
今回はお互いの評価やチーム、広島の街といったテーマについて、新生ドラゴンフライズを代表する二人に自由に語り合ってもらった。
1本のシュートで流れを変える、重みのあるシュートを打てる選手
―8歳の年齢差があるお二人ですが、それぞれを意識したタイミングはいつですか?
朝山選手:当時、僕が所属していたアイシン(現シーホース三河)と青山学院(辻選手が在籍)が天皇杯で戦ったときもいい選手だと思っていましたが、なによりも衝撃を受けたのは、(辻選手が)東芝に入ってきたときです。その前年はチーム(東芝)の状態が悪かったのですが、辻とファジーカス(現川崎ブレイブサンダーズ所属ニック・ファジーカス)が一緒に入ってきて、ガラッと変わったんです(編注:辻は2012-13シーズンの新人王を獲得し、東芝も当時のJBLで準優勝/2011-12シーズンの東芝は最下位だった)。だから、とんでもないルーキーが入ってきたなという印象でした。
辻選手:朝山さんと言えば(朝山が2013年から2シーズン在籍した)三菱電機(現:名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)時代を思い出します。天皇杯ももちろん覚えていますけど、三菱のときの朝山さんのほうが濃いですね。マッチアップも結構していましたし、同じシューターとして強く印象に残っています。三菱は東芝にとって勝ったり負けたりの関係で、苦手意識もありました。
―お二人は同じシューターですけれど、相手の強みをどう分析しますか?
朝山選手:1本のシュートで流れを変える、重みのあるシュートを打てる人間は、僕が知っている限りそう多くありません。そういう雰囲気を持っているシューターなのが辻の強みです。それにプラスしてプレーメイクできるところですね。周りも活かせて、危ない雰囲気も出せる選手ですね。
辻選手:いや~、そう言ってもらえて嬉しいですね。朝山さんのシュートの上手さは前から知っていましたが、一緒にプレーして感じたのは駆け引きのすごさ。今まではカンファレンスやカテゴリーが違いましたし、昨シーズンの広島戦もあまりマッチアップしていなかったのですが、同じチームに入り、朝山さんのプレーを見る時間が長くなりました。シュートだけでなく、ボールが無いところでの駆け引きが素晴らしいと改めて感じました。