コラム

最後まで諦めず粘り強く戦う~広島ドラゴンフライズの大きな躍進~

広島ドラゴンフライズ GM 岡崎修司

皆さん、こんにちは。

今年3月から広島ドラゴンフライズのゼネラルマネージャー(以下:GM)に就任しました、岡崎おかざき修司しゅうじです。

広島ドラゴンフライズの元プレイヤーであり、現役引退後はアンバサダーとして活動していた僕は、広島生まれ、広島育ち。根っからの広島県民です。GMという新たな職務を通して、広島ドラゴンフライズの魅力やバスケットボールの素晴らしさを、改めて全国に伝えていけるよう精進していこうと思います。

そして秋はバスケシーズン到来の季節。いよいよ9月30日にB.LEAGUE 2021-22シーズンが、開幕します。B1で戦う2シーズン目の意気込み、そして私が考えるバスケットボールの魅力や、広島ドラゴンフライズが取り組むさまざまな活動についてお話させてください。

クラブ全体で粘り強く戦う新シーズン

(2017-2018シーズンまで現役として活躍)

新シーズンに向け、チーム全体として「最後まで粘り強く戦うこと」をスローガンに掲げています。試合を見に来てくださる方々や応援してくださる皆さんに、広島ドラゴンフライズから活力を感じていただきたいのです。選手たちの頑張る姿を見て「元気をもらえた。見に来てよかった」と思っていただけるようなプレーを見せたいと思っています。

この粘り強さは広島を象徴する言葉だとも考えています。76年前、原子爆弾が落ち壊滅状態となった広島は、不屈の精神を持ち復興してきた街です。その粘り強さを、クラブ全体としても非常に大切にしています。

(現役引退後、U-15クラスで指導)

 B1初舞台となった昨シーズンは、結果として9勝しかできず大変苦しいものとなりました。

戦術的な面を含め、たくさんの敗因があると思いますが、最後まで粘り強く戦う広島らしさを出せなかった部分に関しては、特にもったいなかったと感じています。

今季はディフェンス強化もテーマにしていますが、選手、コーチ、スタッフ全員が最後まで戦う姿勢も大切にしなくてはなりません。ゲームが傾いた時、マイナスの流れに陥らず、ここぞという場面で一声をあげるなど、根気強く立ち向かっていく。そうすることで自然と勝率も上がり、チーム全体の雰囲気も良くなっていくと思います。

バスケットボールを広島の景色の1つに

 広島は、非常にスポーツ熱が高く、多くの人々がスポーツに関心を持つスポーツ大国です特に広島東洋カープの存在は、地域の方々の元気の源。試合結果は日常会話の中で常に話題になり、プロ野球が生活の一部になっていると思います。

私たちの願いは、同じくバスケットボールも広島県民の方々にとって、大きな存在になっていくことです。プロ野球とは開催シーズンが逆という点でも、非常に相性がいいとも思っています。

また、他スポーツに比べると、バスケットボールの試合会場はコートと客席との距離が近く、選手の表情や人間性が見えやすいのも魅力です。広島のスポーツを楽しむ新しい要素になると感じています。

競技特製から言うと、激しくスピーディーな動き、最後の一秒まで勝敗がわからないというゲーム展開も面白さの1つ。体と体がぶつかりあい接触の多い競技ですが、相手をリスペクトし合う姿勢が、バスケットから見てとれます。

例えば、相手と競り合っているうちに転倒してしまうシーンはあらゆるスポーツにおいてよくある光景です。しかし、倒れた選手を助け起こす場面には、あまり出くわしません。しかしバスケットでは、チームメイトが手を差し伸べて助け起こす文化があります。例え敵チームの選手であっても、手を差し伸べます。お互いを尊敬しあうバスケット文化も、ぜひ感じていただきたいです。