COLUMN / INTERVIEW コラム・取材記事
2年連続全タイトル獲得へ。絶対負けられない勝負の広島シリーズ。
さくらジャパンの一員として。東京五輪の裏側。
―ここからは東京五輪について聞かせてください。自国開催はやはり特別でしたか?
松本選手:私は国際大会にあまり出場したことがないんですけど、やっぱり日本で開催するだけで、ホッケーの関係者ではなくても「頑張ってください!」って声をかけてもらえました。今回のオリンピックをきっかけにホッケーを知ってもらえたり、たくさんの方に試合を見てもらえて、やっぱり「勝つところを見せたい!」っていう思いはありましたね。
―三橋選手は東京五輪含め、3大会連続での出場となりました。これまでの2大会と比べて心境の変化はありましたか?
三橋選手:気持ちに余裕がある中で臨めたのはありますね。初めて出場したロンドン五輪の時は若手でしたし、何もわからなかったので先輩たちについていくっていう感じでした(笑)。
当時は、とにかく結果だけに拘っていて、ホッケーを楽しむことはできてなかったですね。ただ自分がやるべきプレーを必死にするっていう感じでした。
リオ五輪は、2回目の出場ですし、ちょうど年齢的にも中堅で自主性は出せていましたね。リオの時は、大会に入る前のチームの調子が良くて、かなり仕上がりが良かったんです。でも、いざ大会が始まったらガタガタに崩れてしまった…っていうのも経験しました。
今回、私はバックアップメンバーでの選出で、正直16人に選ばれなかったのはショックでした。でもこれまでの日本代表として活動してきた経験のおかげで、ここまでホッケーを続けることができましたし、どんな形でもチームに貢献したいっていう思いがあったので、自分の役割をしっかり全うして今大会を終えられれば良いなと思って大会に臨みました。
今大会は、コロナ禍でレギュレーションが変わりバックアップメンバーも試合に出られることになっていて、1試合だけでしたけど試合に出場することができました。無観客だったので、歓声こそなかったですけど、オリンピックの舞台に立てて楽しくプレーできましたし、自分のやりたいプレーをコートで表現できたのが、これまでの2大会と変わったところですね。
―今回、レッドスパークスからバックアップメンバーを含めて8名選出されました。普段一緒にプレーしている選手が多いと心強いですか?
松本選手:めちゃくちゃ心強いです!合宿期間が長かったので、他のチームの選手との交流も多かったですし、国内の大会で会えば普通に話します。結構仲良いですね。
三橋選手:代表だと所属チームというより年代で集まることが多いですね。なので、所属チーム関係なくって感じです。
―なかなか自由に行動できない中で、選手村での楽しみはありましたか?
松本選手:選手村の中にアイスが食べ放題のところがあったんですけど、試合の後のご褒美で食べましたね。
三橋選手:選手村の食堂みたいなところに自由にとれるアイスがあるんですよ。あとは、選手村の中にダイニングとは別に日本選手団が借り上げていたホテルがあって、味の素さんが日本食を提供してくださっていたんです。あそこめちゃくちゃおいしかったよね?
松本選手:ほんとめちゃくちゃおいしかったんですよ。でもちょっと遠かったから、あんまり行ってないです…(笑)
三橋選手:選手村の中って、それぞれが棟になっていて、宿泊・ジム・病院みたいに分かれているんですよね。だから歩いて移動しなくちゃいけないんです(笑)
海外の選手とも一緒に使用するので「この人すごい選手だ!」って思いながらすれ違ってました(笑)。
―とある競技の選手はバッチ交換をしていたそうですが、お二人もされましたか?
三橋選手:日本のバッチが本当に人気で。みんなでご飯食べているときに、海外の選手が端に座っている選手にバッチ持ってるか聞いてくるんですよ。その子が持ってなかったら「みんなは?バッチ持ってる人~?」って言われてましたね(笑)
オフのリフレッシュは長距離散歩!?
―試合で広島に来る機会もあったと思いますが、広島のイメージはどうでしたか?
松本選手:私はあんまりイメージなくて、どんなところだろう?って思っていて、色々想像しながら来ました(笑)
いざ住んでみたら、本当に住みやすいですね!バスも電車もアストラムラインもあるので、寮から少し移動すれば街中に行けて便利です。逆に自然に触れることもできるし、私田舎育ちなので、落ち着きますね(笑)
―オフのリフレッシュでよく行く場所はありますか?
松本選手:私コーヒーが好きで、コロナの前は色んなお店に買いに行っていました。今はなかなかお店とか行けないので、目的地なく散歩してます(笑)
三橋選手:どこまで行くん?(笑)
松本選手:広島駅の近くまで歩いて行っちゃいます(笑)
三橋選手:え!? 2時間くらいかからん?(笑)
松本選手:全然歩くの苦じゃなくて、美味しいコーヒー屋さん求めて歩きました(笑)。
―松本選手の行動力に驚きが隠せないです(笑)
松本選手:結構こういうことしちゃうんですよ~(笑)。
ちょっと前までは自転車にハマってて、「粉麦」っていうお菓子屋さんが沼田の山奥にあるんですけど、ひたすら汗かきながら自転車漕いで行ったこともあります。着いたら満足して疲れ吹っ飛んじゃいますよ(笑)。
三橋選手:自転車で広島駅までは行ったことあるけど、さすがに歩こうとは思わないよ(笑)。
松本選手:自転車だとどこまででも行けちゃうんで、最近は歩いて行くんです(笑)。マップも見ずに歩いて行くので、途中で「ここどこ?」ってなることはあります(笑)。行き当たりばったりがよくありますね(笑)。
―ちなみに、その散歩は他の選手の方と行くことあるんですか?
松本選手:長距離だと一人です。誘っても嫌がられちゃうから(笑)。
三橋選手:なかなか一緒に行こうと思う子いないよね(笑)。往復4時間かかるから、買い物してたら半日潰れちゃうよ(笑)。私は休みはとにかく体を休めたい…(笑)。
―三橋選手はインドア派ですか?
三橋選手:休みに外には行くんです。海がめっちゃ好きで、海に行ってボーっとしてます(笑)。
松本選手:めちゃくちゃわかる(笑)。
三橋選手:昔はサップとかアクティビティをしてたんですけど、今はとにかく休んでます。じゃないと体がもたないんですよ!(笑)若い子たちは、1週間練習してオフもアクティブに活動しても大丈夫だと思うんですけど、もうちょっとしんどい…(笑)。
―広島の名物で美味しかったものはありますか?
松本選手:ばくだん屋のつけ麺!辛いの苦手なんですけど、食べられるようになりました!
三橋選手:たしかに、つけ麺美味しいよね~。私はお好み焼めっちゃ好きです!宮城出身だから、お好み焼を食べる機会がそもそもなくて、広島に来てお好み焼食べて、めっちゃ美味しい!って思いました。
松本選手:私、滋賀出身ですけど、広島のお好み焼の方が美味しいですよ!
三橋選手:逆に広島のおススメあります?
―最近は、レモンとか柑橘系のお菓子がたくさんありますね
三橋選手:レモン好き?
松本選手:レモン好きですよ。唐揚げとかにかけますもん(笑)。
三橋選手:なんで聞いたかというと、実は松本選手、果物が食べられないんですよ(笑)。人生損してますよね?(笑)
松本選手:でもスポーツしてたら捕食で必ず出てくるので、100%果汁ジュースは飲めるようになりました(笑)。オレンジジュースとリンゴジュース限定ですけど(笑)。
―寮の食事だと果物が出てくるんじゃないですか?(笑)
松本選手:ご飯で出てきたものは頑張って食べますけど、ここだけの話、イチゴとかメロンとか頑張れないものもあります(笑)。一番最初に果物から食べて、幸せな気分で食事を終えますね(笑)。
―コロナが落ち着いて、チームのみんなとやりたいことはありますか?
松本選手:BBQやりたーい!
三橋選手:あー、BBQやりたいね!前は、スタッフ含めて練習終わりに練習場の駐車場でよくBBQやってたんですよね!
松本選手:どこか行きたいより、そういうことがやりたいですね。
三橋選手:コロナで自粛期間が長引けば長引くほど、こういう時間が重要なんだなって感じます。
―これまで体験会などの活動も多くされてきました。今後どんな活動をやりたいですか?
三橋選手:土日に練習していると、隣のサブグランドで子供たちが練習していて、コロナの前は交流ができていたけど、そういった子供たちやファンの方との交流ができないのが寂しいので、早くそういう活動ができるようになってほしいですね。
松本選手:フラワーフェスティバルのようなイベントがコロナで中止になってしまって、そういう皆さんと触れ合えるイベントをやらせていただきたいです。
三橋選手:せっかく自国でのオリンピック開催でホッケーを知ってもらう機会になったのに、無観客での試合だけだとなかなか定着しないので、ファンの方との交流ができれば良いですよね。
今、直接交流ができない中でも、チーム公式Instagramでインスタライブをやったりして、ファンの方と少しでも交流できたらいいなと思ってます。
―インスタライブは選手発信ですか?
三橋選手:チームの中に4つ委員会があるんです。選手会とか広報とか。その広報を担当している選手が考えて、みんなでやってます。
普段はプレーしている姿を見てもらってますが、インスタライブだと素のままが見られるし、親近感を持ってもらえるんじゃないかって思ってます。